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ビデオ撮影・編集・制作・映像用語集 は行の用語
 

▼ハイアングルショット
 

撮影で、被写体を上から見下すカット。被写体が人物の場合、心理的には〔矮小化、見下す〕などという表現を狙う場合もあるが、必ずしもそうした限定的な表現だけとは限らない。報道などの撮影では場所が決められていてハイアングルにならざるを得ない場合もある。俯瞰(フカン)とは表現が違う。反対に下からのショットはローアングルショット。

▼ハイビジョン


→HD

▼バウンス照明


照明を被写体に直接当てるのではなく、壁、天井、レフ板など白い板状のものに当てて、その反射で被写体に照明を当てること。フラットで全体に行き渡る淡い照明になるので、間接照明的な表現で補助的に使うことが多い。

▼波形モニター


ビデオ映像の明るさの成分である「輝度信号」のレベルをチェックするためのスコープモニター。ベクトルスコープとセットで使用する。

▼バックライト


被写体の背後から当てる照明。被写体の輪郭を浮き立たせ、髪の毛のツヤなどを表現する意味がある。これがないと、被写体が背景に沈み、立体感が薄くなる。

▼パン


カメラを横方向に振って撮影すること。「パン」撮影にも基本があり、動き始めと終わり(止め)のカットがきちんと意味のある表現を作らなくては見る人に違和感・不安感を与えることになる。尚、縦方向に動かすことをテイルトというが、「パン・アップ(ダウン)」という言い方もする。

▼パン棒


三脚のカメラを動かす操作棒のこと。

▼引き


カメラのズームをワイドにして全体が映るようにすることを「引く」といい、全景のサイズを「引き」カットなどと言う。→寄り

▼被写界深度


被写体の明るさによりカメラレンズの絞りアイリスを開け閉めして撮影する明るさを調節するが、その際、レンズの絞りの特性でフォーカスの合う奥行きの範囲が変わってくる。絞ればフォーカスの合う範囲が深くなり、開ければその逆に範囲が浅くなる。簡単に説明すると、手前と奥の2人の人を撮影した場合、非常に明るい照明環境では「被写界深度」が深くなって2人共フォーカスが合うような映像が撮れる。逆に、より暗い環境下では「被写界深度」が浅くなり2人のフォーカスはどちらかしか合わない。「被写界深度」が深すぎると何処もフォーカスが合って奥行きのない映像になり、「被写界深度」が浅すぎるとピンボケになりがちになるので注意が必要。プロカメラマンは被写体の位置関係と明るさを考え、「絞り」・「フィルター」・シャッタースピード等を的確に操作して、意図する映像を作らなくてはならない。 →アイリス シャッター
 

▼ピンマイク


インタビュー収録などで使用するタイピン型の小型仕込みマイク。

▼フィックス


カメラを固定し、ズームやパンなどの動きをしないで撮影するカット。

▼フィルライト


被写体の全体をやわらかく当てる照明。「おさえ」などとも言う。キーライトで当てられた被写体の影の部分を補って当てる場合が多い。当然「キーライト」より弱い明るさの照明を当てなくてはならない。 →キーライト

▼ブーム


マイクスタンドの先端にマイクを取り付けるアームのことを言うが、通常「ハンドブーム」という手持ちの棒のことを指すことが多い。音声マンが持ってオペレートするが、操作方法にも経験と技術がないときちんとした音声を収録することはできない。
 

▼風防

 

屋外などでの収録時では風などの影響で、音声に「ボボボー」といった低音ノイズが入るために、それを軽減する目的で使う、マイク全体を覆う毛皮やメッシュやウレタンなどでできた専用のケースのこと。「ウインドジャーマー」とも言う。

▼俯瞰(フカン)


主に広い全景を撮影する目的で高い位置から撮影することを「俯瞰で撮る」という。
 

▼フェード・イン(アウト)


編集時に黒色などから徐々に映像を現していくことを「フェード・イン」その逆を「フェード・アウト」という。音声の場合は徐々に音声レベルを上げていくことを「フェード・イン」その逆を「フェード・アウト」という。
 

▼フォーカス・イン(アウト)


撮影でフォーカスがピンボケの状態から被写体にフォーカスを合わせていく表現を「フォーカス・イン」その逆を「フォーカス・アウト」という。

▼フレーム・イン(アウト)


カメラのとらえた画面の外側から被写体が入り込んで登場するカットを「フレーム・イン」、逆に画面の外に被写体が出て行くカットを「フレーム・アウト」という。

▼ブルーレイ・Blu-ray (略称表記:BD)


HD(ハイビジョン)映像の記録を主な目的に開発された次世代光ディスク。2003年に初めてソニーからレコーダーが発売された。DVDに使用されている赤色レーザーに比べ、波長の短い青紫色レーザーを使用。これによりDVDに比べ、5倍以上の記録容量が実現された。当初東芝などが開発、提唱していた「HDDVD」と競合し、版図を争っていたが、2008年東芝は「HDDVD」の新規生産を断念。事実上、世界のHD映像記録ディスクの規格が「ブルーレイ」に統一された。現在、1層25GBと2層50GBの二つのBDディスクがあり、DVD-Rと同様のBD-R、書換え可能なBD-REなどが市販されている。

▼ベクトルスコープ


ビデオ映像の色信号のレベルと位置バランスをチェックするためのスコープ。波形モニターとセットで使用する。

▼ホワイトバランス


ビデオカメラで撮影する場合、被写体のある現場の照明環境での正確な色を決めるために行うオペレートのことを主に言う。照明の種類や太陽光の状態(太陽の位置や天気に左右される)によって被写体の色は大きく変化する。人間の目は捉えた画像を脳で解析して色などを判断するので、照明環境が変わっても違和感を感じないが、カメラはその照明状態をそのままとらえて表現するので、ホワイトバランスが間違っていると大きく色の表現が変わってしまう。そこで、全ての色に共通の「白」色を「真の白」としてカメラに認識させれば、その場所の色表現が正確にできるというわけである。注意しなければいけない点として、

(1)ホワイトバランスで使用する「白」色のサンプルは「正確な白」のものを使わなくてはならない。白い紙でも微妙に黄ばんでいたり、青かったりするので、プロの現場では「グレーチャート」という専用のチャートを使用する。

(2)撮影する現場が必ずしも一つの種類の照明だけとは限らず、外光(太陽光の差し込み)があったり、白熱灯と蛍光灯が混在したりする。そうしたミックス光の現場でどのような照明を作り、ホワイトバランスをとるかは大変難しく、プロカメラマンの力量が問われることがある。

(3)赤い夕焼けや夕日を撮る場合などはわざとホワイトバランスを崩してとることがある。また明け方の日がまだ出ない青白く暗い環境などではホワイトバランスをとることはできない。必要な光量が足りないからで、そうした場合にはあらかじめ別の環境でとっておくこともある。

(4)夜景などの場合にはどんな色の表現をしたいか、被写体は何かによってホワイトバランスのとりかたが違う。

(5)基本的にはプロカメラマンは照明状態や色温度を理解し、何を表現するのかということを考えながらホワイトバランスをどうとるかということを判断しなければならない。 →色温度

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